オタクがプチ整形をしてみた話

  アイドルオタク、24歳。

  整形しました。

 

 

  と言ってしまうとすごく大掛かりなものかと思われるかもしれませんが、所謂プチ整形です。埋没式の二重形成をしてきました。医療用の細いナイロンの糸で瞼をくくる術式なので、メスは入れていません。切開式と比べても安価だし、抜糸も無いし、ダウンタイムも短い。オペ自体も20分程度の小さいものです。なので、整形初心者には取っつきやすいオペということですね。

  金銭面で特別余裕があるわけでもないオタクが、どうして整形をしようと思うに至ったかここを通じてお話をするのは、もしかしたらこれを読んでくれた誰かの背中を押すかもしれないと思ったからです。反対に整形を思い留まる方も居るかもしれないけど、どう思うかはその方の自由なので、気楽に読んでくれると嬉しいです。

 

  二重への強い願望

  わたしは生まれつき目の大きさに左右差があって(元からシンメトリーの人なんてほぼ居ませんが)、右目が奥二重、左目は一重でした。小学生の高学年の頃には一丁前に美意識というものが芽生え始めたのか、「自分の顔が嫌い」「もっと可愛い顔になりたい」とざっくり考えていたと思います。その結果「二重にすることなら自分でも出来るかもしれない」と考え、左目にのみアイプチを使用しはじめました。手先の不器用な小学生には凄く難しいし、汗や水気ですぐ取れるし、体育の授業なんてしたくない、それでも何とかアイプチで左目も奥二重を作ることに尽力していました。

  中学生になった後もその思いは強くなり、またメイクを覚え始めたこともあり、アイプチへのイライラが募り始めました。アイプチでくっつけた瞼って、ペンシルアイライナーで全然上手くかけないんですよ。知ってました?あとアイシャドウもテカテカするし、まず目が上手く閉じられない。非常に醜い。今みたいに折式やファイバータイプのような高性能なものなんて、田舎のドラッグストアにはありませんでした。

  こうしてアイプチを使って中学三年間を過ごし、高校に上がりました。

  この頃にはアイプチのラインが癖付き、アイプチをしなくても奥二重が維持できるようになっていました。それでも泣いた次の日や顔が浮腫んだ日は左目だけ一重に戻ってしまって、余計に不細工な顔を見ないといけなかったので、そういう時だけアイプチを使っていました。また、大学生の間は完全に奥二重のラインは癖付いていたので、特に不便もなくメイクもそれなりに楽しめていました。

  でも人って、どうしても「もっと」を追い求めてしまうんですよね。

  奥二重にはなれたけど、これは二重じゃない。周りを見るとぱっちり二重の可愛い子なんて沢山居るし、もっと目が大きい子も沢山居る。そこで手を出したのが片面式のアイテープです。正直使い勝手はめちゃくちゃ良いです。私は100均のもの*1でも十分満足できるくらいの並行二重は作れていたのでそれでも良かったんですが、アイテープもまたメイクの見栄えが少し悪くなってしまうんですよね。目を閉じると完全にバレる。美容系ユーチューバーさんとかが紹介してる折式やファイバータイプや自作の絆創膏とかで他の手段を試してみるのもアリだったかもしれません。でも、もう疲れたんです。生まれつき二重の子はこんな時間もお金も使わなくていいのに、メイクの見栄えも良いのに、何もしなくても可愛いのに、って考えると小学生の頃の自分が浮かんできて自己嫌悪になっていました。

 

  そして、社会人になった今、二重整形をしようと決心しました。最初は誰にも相談せず、美容整形クリニックのサイトやツイッターで同じような整形をした方のアカウントを拝見し、金銭面や出来栄えなどを何度も考え、何度も整形なんて辞めようと思いました。でも、一日経っていつも通りメイクをしようとする時には「やっぱり整形したい」という思いが強くなったので、そこで初めて母に相談しました。正直なところ、社会人だし自分のお金だし、問題は無いと思うんですけど、母にどう思われるかも少し怖かったのもありました。でも母は好きなようにしなさいと言ってくれたので、そこで心は決まりました。

 

  そこからはめちゃくちゃ早かったです。なるべく信頼できる大手で、なるべく安価で、だけど自分がなりたい二重に近い症例を扱っていて、近いところで……といった感じで絞っていきました。インターネットでカウンセリングの予約を行い、三週間後くらいには実際にクリニックに伺いカウンセリング、私はなるべく早くオペをしたかったのでドクターともカウンセラーともしっかりお話をした上で当日オペをして頂きました。

 

  受診〜カウンセリングについて

  まずは当日、カウンセリングを必ず受けます。私が行ったところは、①最初にカウンセラーとの面談:二重の種類や術式、料金についてざっくり説明を受けます ②イメージが固まってきたところでドクターとの面談:ここで実際にドクターに瞼の状態を診て頂き、なりたい二重や術式によって出来るか出来ないかを説明して頂きます ③もう一度カウンセラーとの面談:最終的にしてほしい術式、料金について確認を行い見積もりを出して頂く、ここでオプションをゴリ押しされたので不要なもの*2はお断り、料金はそのまま先払いでした。

  本当は今までアイテープで作っていたくらいの並行二重が希望だったのですが、希望の施術方法では出来ないと言われたため、その施術で出来る最大限の末広二重にしてもらうことになりました。カウンセラーからもドクターからも希望の並行二重が可能な施術をゴリ押しされましたが、まずはお試しという気持ちだったこともあり一番安い方法にしました。

  私は当日オペでしたが、カウンセリングを受けてもう一度熟考されたい方は帰宅も出来ます。ちなみにカウンセリングは、当たり前ですが全て個室です。

 

  手術について

  ではオペに行きましょう、というところからは全てナースが付いてくれました。化粧室のようなブースでコンタクトは外し、クレンジングと洗顔も済ませます。準備が済んだらナースと一緒にオペ室へ向かいます。ベッド一つと物品、オペ機器があるだけの処置室のような感じでした。

  オペ前に顔の写真撮影をした後、もう一度ドクターと二重幅について確認を行い瞼に印を付けてもらいます。その後腫れ止めの内服薬を1カプセル内服(これは追加のオプション、今考えると正直意味があるのか良く分からない)、点眼麻酔を行いベッドへ横になります。オペ前準備が全て終わると、ドクターが来るまでの間に鼻から笑気麻酔を行い鎮静をかけてもらいます。鼻からしっかり吸って口で吐くことでめちゃくちゃ効いて、酩酊状態のような感じです。頭がボーッとしてグワングワンしてくる感じで身体は重たく、意識はしっかりあります。

  笑気麻酔がだいぶ効いてきたところでドクター入室。意識がしっかりとあることを確認され、閉眼したままオペが始まりました。聞いてはいましたが、最初の麻酔が痛い。瞼に何ヶ所か注射をされるのですが、これが結構痛い。でも力を入れてしまうとダウンタイム中の腫れや内出血に繋がると何度も説明されたため、自分ではなるべく呼吸をすることに集中してリラックスしようと心がけてはいたのですが、気づいたら全身に力が入ってしまっている…の繰り返しでした。麻酔が効いているかどうか瞼をグニグニ触られて確認の後、とうとう埋没が開始しました。局所麻酔なので意識は勿論あります。そのため、触られている感じや糸で引っ張られている感触はずっとあります。痛みはほぼありません。オペ中も気が紛れるようにナースもドクターもずっと話しかけてくれていたのですが、会話をすると笑気麻酔を上手く吸えなくて鎮静がとけてくる感じが自分でも分かったので、オペ中もずっと鼻呼吸を意識していました。

  オペは予定通り15〜20分程度で終了、最後に開眼してドクターが二重の出来上がりを確認して全てが終了となりました。ずっと麻酔を吸っていたので少しクラクラする感じが残っており、私はリカバリールームのようなところで10分程休ませて頂きましたが、大丈夫な方はそのまま身支度、帰宅となります。

 

  オペ後について

  整形手術の後、その部位が腫れたり内出血を起こすことがありそれが続く期間をダウンタイムと呼びます。私は想像していたよりも全然腫れなくて、内出血も閉眼した状態でうっすら分かる程度、オペ後2日間はコンタクトを装着出来ないので代わりにメガネを使っていましたがそれで隠れる程度でした。そのおかげか父にはバレていません。その代わりと言っては変ですが、こめかみの辺りの痛みが少しあったので処方されたロキソニンを内服して対応しました。あとは、クシャミをしたり目にぎゅっと力が入ると少し痛いのと、目を開けた時の突っ張った感じが気になるくらい。どちらも我慢できるレベルです。

 

  気持ちの変化について

  現時点では、私は整形して良かったと思っています。もし整形をせずにウジウジ悩んでいたら、今でもずっとアイテープを毎日使って、メイクが上手くいかない日はイライラして、自尊心も低くて、そのままずっと死ぬまで生きていってたのかなと考えると、私はそっちの方が怖いです。まだ完全に出来上がった二重ではないけど、奥二重だった時の目はもうあんまり思い出せないです。好きじゃなかったっていうのもあると思いますが。

  整形って依存してしまう人、沢山居ますよね。勿論私も二重にしたからそれで十分満足かと言われれば嘘になってしまうし、もっと直したいパーツは沢山あるけど、でも二重になっただけでも自己肯定感が高まったので今は良いかな。あ、でも目頭切開はしたいし、もしやっぱり幅の広い並行二重が良いって気持ちが強くなったらその時はちゃんと貯金しておススメされた施術を受けるかもしれないです。

  私にとって整形は目的ではなく手段です。自分を好きになるための手段。それが今回のオペでハッキリと分かったので、そこも収穫だと思います。

 

 

  あと、推しとツーショ撮るならどうせなら可愛く写りたいですもんね多分私ってしぬまでオタク。

 

 

  人生で初めてのプチ整形を終え、まだ全然時間は経っておらずもしかしたら考え方が変わってくるかもしれないので、ダウンタイムを乗り越えてもし見た目や考え方に変化が出てきたら追記してまた記事あげようかな。

 

終わり。

 

*1:個人的にはダイソーのものがお勧めです

*2:腫れを抑える飲料やクリニックが出している洗顔料など